2011年7月22日金曜日

Kasyioka

っていうのはこないだの書いた、うちの学校の給食のおっちゃん。


赴任したての時は酒の匂いプンプンさせて、子供に怒鳴り散らすわ、どつきまくるわで、隙あらば、学校出てぶらぶらしてた面倒くさいおっさんやと思ってた。

が、しかし最近、このカシオカとかなりのBest Friendっぷり。

年は50歳は軽く超えてて、はたからみたらおじいちゃんクラス。

これは前にも書いたがカシオカの作るギゼリはマジでうまい。

昼にカシオカのギゼリを食べるともう晩飯は手抜きでええかと気が緩んでしまうくらい、個人的にはぜいたくな飯。
 
ほんで毎日10時になったら俺がチャイを飲み損ねんようにわざわざ俺が授業中の教室まで割って入ってきて、「チャイ準備できたぞ!」と言いに来てくれる。

それから俺が晩飯の野菜買いに行くのめんどくさいなーっていうてたら、「Rafiki yangu!!(My friend)」っていうて、気前よく野菜くれる。

そんなもんやから俺も気よくなって、お返しに10時のチャイの時間にはたまにマンダジ買ってあげる。ナイスgive and take な関係やね。

普段はキボコ(棒)を振りまわして、子供をばしばししばいている姿を見るがカシオカを理解していくにつれて、子供をバシバシ叩く意味もわかってきた。
もちろん子供をボコボコにするのはよくないけどな。笑

多い時には120人近く、いる子供らの朝、昼、夜、3食の飯の世話をして、なおかつ仕事さぼるその他の同僚がいなくてもたった一人で食事の時間、元気なガキンチョらを制圧してる。笑
(ちなみに食事の時間はちょっと目を離すと子供らは荒れたい放題になる。)

そんなカシオカを見てると俺もちょっと手伝おうと、最近、よくカシオカの職場、キッチンに出入りしている。

手伝うっても別に飯作るわけではない。

ただ子供らがいらんこと(盗み食い)して、カシオカに怒られるのを防いでいるだけ。
カシオカの仕事を増やすなと。そして食べるなら、ばれんように食べろと。この下手くそが!
俺やったら、もっとこっそり食べるわ!
違うか。そんな話じゃないか。

とまぁそんな素敵なおじいちゃん。

こないだも言うたけど、日本に帰って間違いなく、恋しくなるものはカシオカが作ったギゼリが暫定、ダントツの一位。


2011年7月16日土曜日

親、大人たちよ

1年と3カ月が過ぎ、活動言語のスワヒリ語も本格的に慣れだして、子供が言うことはほとんど掴めるようになってきた。
(ただ英語とスワヒリ語を混ぜられるとまだまだダメ。)

そんなことに気付きだすと嬉しくなってくるもんやから大人・子供ともめっちゃしゃべりたくなる。

そうして夕方の遊びの時間になると、子供一人一人と話すようにしている。

本間どうでもいいから結構シリアスな話まで。

ほんでその会話の中で自分の中でよくひっかかることがある。

それは彼らがここへ連れて来られた理由。

窃盗・当校拒否が大部分を占めて、少数派はドラッグ・暴漢などなど。

ほんでまぁここで文字にして書いてみると相当な悪ガキが集まってるとこやなっちゅう印象を受ける。

事実、俺もここケニアに来る前にもらったうちの施設の概要の紙きれ一枚読んだ時、そんなことを思ったし、ちょっとびびった。

ただ実際、ここで子供らと関わってると全くそんなことはないと思う。

日本で子供らと関わった経験が豊富ではないのでうまいこと表現できるか、というか比較する対象の情報が薄いっちゅうか、わからんけど日本の子供らとなんら変わりない。
至って、普通の子供。

もちろん彼らがしたことは悪いこと。 

学校いかんのも、人の物盗るのも。
誰かがそれを教えたらなあかん。
その責任は大人にあると思う。

ただ親にしても、教師にしても、その他彼らを取り巻く大人たちがその責任を人に押し付けている感を受けてたまらない。
ここが俺のひっかかってるとこ。

もちろんほとんど子供から聞いた話なので、おそらく話を盛ったり、事実とは違うことを言ってるかもしれない。

ただ耳を疑うような理由で連れて来られている子供らがあまりにも多い。

・母親に家事を手伝ってと頼まれて、拒んだら警察につれていかれた。
・おばさんの携帯を盗もうとしたところ、見つかって、警察につれていかれた。
・朝起きるのが辛くて、学校にいくことを拒んだら、警察が家に来て連れて行かれた。


「えっそんだけ!?」
と何回、子供らに突っ込んだことか。

全然普通の子供やん。
なんやったら子供はこうでないとって感じるとこもある。

同じことを繰り返すがあくまでこれは子供の口から聞いた話なので、どこまで本当かわからない。

ただ仮にこれが本当であればもうちょい親・大人が頑張れよと思ってまう。
そして、たったこれだけの理由で1〜3年の間、子供らは更生学校という狭い社会に閉じ込められることになる。

この話についてはまた今度続きを書こうと思う。
おそらくだいぶ長くなるはず。


2011年7月14日木曜日

アボガド戦争

ここゲタスル更生学校には学校のど真ん中にアボガドの木が生えてる。

アボガドがある程度熟れると、天からの恵みごとく、木からアボガドが落ちてくる。


それを見た生徒らは我が先にとその落ちたアボガドに向けて、猛ダッシュ。

その勢いを授業に生かしてくれるかと思いつつ、日頃のワンパターンな食事に刺激を与えれるこのアボガドを嬉しそうに食べる子供を見ると、なんとも微笑ましい限り。

っちゅうことで子供らは時に、このアボガドに対して、必死になる。

木に向かって、石を投げるやつ。
木に登ろうとするやつ。
どっから持ってきたかようわからん、長い棒をブンブン振りまわすやつ。

先に書いたが、このアボガド、たまに俺も食べるがめっちゃうまい。

うちの名コック(その名もカシオカ)が作った俺の大好物のギゼリに、カチュンバリ(トマトとピリピリ、パクチ-などを混ぜたもの)を少し添え、その上にアボガドをたっぷりのせて、塩を一つまみ程度かけた、その日に昼食はたまらなく、うまい。

日本に帰ったら一番最初に恋しくなるケニアのものランキングにぶっちぎり一位にランクインしてるくらい。

それくらいうまい、このアボガド。

子供らが必死になって、取り合うのも理解できる。

しかし、最近このアボガド、子供らのケンカのタネになっているのも一つの事実。

まだ熟れていないアボガドを大事に隠す子供、そのアボガドを盗む子供。

取られたくないからとアボガドをポケットに入れてる子供、なにかと難癖をつけて、そのアボガドを自分のものにしようとする子供。

やっと熟れたアボガドをこっそり食事の時間に食べようとする子供、この様子を見た途端、いきなり彼のベストフレンドに成り上がろうとし、なんとしてもアボガドを分けてもらおうとするもの。

ここゲタスルの生徒はおとなしく、じゃあ分けてあげようかとわ言わない強者たち。
(まぁ子供はそうでしょ。)

が故に始まるケンカ。

おまえのかあちゃんデべそから始まる口喧嘩から手にしているアボガドがぐちゃぐちゃになるほどどつき合う喧嘩まで。

始めのころは俺生徒らが持ってきたアボガドが熟れるまで俺のオフィスにあるカギ付き棚(同僚ですらたまに子供のアボガドをとることがある)に置いていた。
アボガド、一つずつに子供らの名前を書いて、ほな熟れたら取りに来いよと伝えて、熟れたら渡す。

食べる時もみんなの前で食べるなら少しでえから分けてあげや、と。
分けるの嫌やったら隠れて食べろ!

こんな感じで対応してた。

ただ先にも書いたが最近、やたらこのアボガドのせいで生徒らが荒れてる。

一人10個単位でもってくる子供がいれば、棚の中に置ききれず、棚の上に置かれてるアボガドを、俺がオフィスにいない時間を狙って盗みにくるやつらもいる。

こうなればもう俺一人で何とかできるレベルじゃなくなる。

なので今日の会議時に「アボガド」を議題にあげるまで至る始末。笑


結果、落ちているアボガドすべてストールに集めて、それが熟れれば子供ら全員に渡すっちゅう結果になった。

というか後から絶対このケースは初めてじゃないはずやのに、今までうちの同僚らは何をしてたんやと気付く。


明日からアボガドを理由にケンカしてるやつは両成敗じゃ!!

一件落着?