2010年11月3日水曜日

ウガリからの


なかなか忙しかった日々が続いた、10月後半。


同期隊員によるエイズ講座

ナイロビマラソン 42.195km 完走(5時間15分)

配属先のパンフレット作成業務手伝い

連夜の飲み会

などなど


なかなかしっかり子供らと関わる時間を取れずにいた。


それで、今日は久しぶりに子供らとゆっくり話することができた。


彼の名前はカゴロ。


日本の友達がケニアに来たら何食べさせてあげるべき?と俺が彼に質問したところから始まり、「ウガリ(ケニアの主食)とサマキ(魚)やな!」


キスムのサマキはおいしいよ!ウガリを右手に、サマキを左手に・・・もうたまらんよ!あっあとトリもええな!


など勢いよく話を始める。彼は話をするのが大好きなようである。


カゴロ「先生、ウガリの作り方知ってる?」


オレ「知ってるけど、まだ自分で作ったことないわ!」


カゴロ「じゃあ先生の友達が来たら作ったたらええやん!」


オレ「いや〜でもやっぱケニア人が作ったほうがええやろそこは!」


カゴロ「1回作ってみ!試してみないと!」


オレ「ん〜せやな!でもオレ学校で食べれるしな!」


カゴロ「いや、やってみなあかん!先生、知ってるだけやったらあかん!自分で作ってみないと!

    だって、先生ウガリ作ってるとこ見たことはあるかも知らんけど作ったことないんやろ!?ほんじゃあ作らなあかん!」


オレ「なんで?作れるよ!」



カゴロ「とりあえず、試してみなあかん!試してみたら、どれぐらいウガリの粉入れなあかんとか、水どれぐらいいるか、どれくらい混ぜるのかとかわかるやろ!


    ほんで、どこを間違ったかとか、ここをこうすればよくなるよとかわかるやん!」



オレ「お〜なるほどな!」



カゴロ「それからまたその間違ったとこをよくしていけばおいしいウガリがつくれるよ!ほんで友達においしいウガリを食べさせたらいいねん!」




とりあえずやってみないとわからない。やってみてから考える。反省してまたそれを生かして、さらに良くしていく。



まさか子供からこんな貴重なメッセージを、まさかウガリの作り方からこんな大事なことを学べると思ってなかった。



自分がケニアで活動している中でもっとも必要なことを子供から思い出させてもらった。



教師だからといって一方的な指導なんて考えられへんなと改めて感じた。


子供から学ぶってこういうことなんだろうと思う。


純粋な子供だからこそ感じることがいっぱいある。



シンプルだけど大事なこと。



大人になっていろんな体験して、いろんな知識ついていくけども、



大事にしていかなあかん、「根」の部分がある。



これを忘れてしまえば、ただの根なし草。しっかりした木も育たない。



オレはケニアのこの「根」を育てに来たんや。



それを思いださせてくれた、カゴロにありがとうを言いたい。



そして、まずオレの授業出に席しなさいとも。


1 件のコメント:

  1. そうね、授業は出ましょう(笑)。
    しっかりした子だね!

    タンザニア人の大人も、大きな子どもみたいなもので「え、そうくる?」って考えさせられることあるなあ。
    真面目に聞いててがっくりくることの方が断然多いけど…。

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